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ティエスのタネ。

No,026 ピロリ菌と胃潰瘍 No,026 ピロリ菌と胃潰瘍
<ピロリ菌とは>
 正式名称はヘリコバクター・ピロリといい、主に経口により感染する細菌で、胃の中に好んで住みつきます。ピロリ菌が強酸性下の胃の中で生きていけるのは、この菌が酵素を多量に産出し、胃粘液の成分である尿素を強アルカリ性のアンモニアに変化させ、自分の身の周りを覆って酸を中和しているからです。ピロリ菌が発生させる酵素を含めた多くの毒素が胃に様々な障害を与えていると言われています。
<胃潰瘍とは>
胃の粘膜・粘液・粘膜血流などの防御因子と、食べ物を消化する胃酸や消化酵素などの攻撃因子のバランスが何らかの原因で崩れ、胃酸が胃粘膜まで消化してしまい、胃壁が障害され欠損した状態をいいます。

今回は、ピロリ菌と胃潰瘍についてお話したいと思います。

胃潰瘍の原因

一昔前は、胃潰瘍の原因はストレスや不規則な食生活、喫煙・飲酒・コーヒーや香辛料などの刺激物と言われていましたが、近年の研究において、こうした因子は胃粘膜を刺激して胃潰瘍を促進する要因であって、原因そのものにはピロリ菌の感染が発症に深く関わっていることがわかってきました。胃潰瘍の原因のうち、ピロリ菌によるものが70%以上を占めているとの報告もあります。ただし、ピロリ菌に感染している方が必ずしも胃潰瘍になるわけではありません。実際に胃潰瘍ができるのは、ピロリ菌感染者の数%程度といわれていますので、やはりいくつかの要因とも複雑に関わり合っているのではないかとも考えられます。しかしながら、ピロリ菌の感染は慢性胃炎や胃潰瘍の原因になり、除菌しないと再発を繰り返しやすい病気なのです。

胃潰瘍の症状

症状としてはみぞおちの痛みが代表的で、それ以外にゲップ、悪心、胸やけ、もたれ感、食欲不振、背中の痛みなどがみられます。胃潰瘍で出血しているような状態では吐血、下血、タール状の黒色便、貧血などの消化管出血症状などがみられます。

胃潰瘍の治療

出血がある場合は、内視鏡を使って止血治療が行われます。出血がない場合は、胃内の防御因子と攻撃因子のバランスの崩れを元の状態に戻すことが治療の基本で、ストレスなど原因がはっきりしていればその原因を取り除き、併せて胃酸分泌抑制薬や胃粘膜保護薬を処方します。また、ピロリ菌陽性の胃潰瘍であれば除菌治療が効果的です。これによって、再発率を著しく低下させることができます。ピロリ菌の診断と除菌治療(1次除菌と2次除菌)は保険が使える※ので、胃潰瘍を繰り返す場合はピロリ菌の有無を調べる検査を受けてみましょう。

No,026 ピロリ菌と胃潰瘍 ※ピロリ菌感染の保険対象疾患について、現段階では、胃・十二指腸潰瘍、早期胃癌内視鏡治療後の胃、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病の疾患にしか保険診療が認められておらず、予防的な治療だと保険診療にならなかったが、近々、ピロリ菌感染による胃炎についても除菌治療が保険適用として認められる見通し(1月31日に開催された厚生労働省の専門部会が症状の軽い患者でも除菌で胃炎が改善するとの研究結果を確認、除菌に必要な複数の薬剤の適用範囲を広げることを認めた。)になり、今後はより早い段階で治療が受けられるようになるでしょう。


それでは今回はこの辺で。
次回のティエスのタネもお楽しみに。

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