ティエス調剤薬局グループ

安全と信頼を創る それがティエスの地域貢献|ティエス調剤薬局グループ ティエス調剤薬局グループ

ティエスのタネ。

逆流性食道炎について No,009 逆流性食道炎について
今回のティエスのタネは、逆流性食道炎についてのおはなしです。鉄腕アトムが出てくる逆流性食道炎のCMをご覧になったことはありませんか?
実は、日本において逆流性食道炎は増加傾向にあり、多くの方が適切な治療を受けることなく、胸やけや胃液の逆流を感じるなどの自覚症状に悩んでおられます。そこで逆流性食道炎について、どういう病気なのか、なぜ起こるのか、予防法についてお話ししたいと思います。
あなたの周りで慢性の胃の不快感で悩んでいる人が居たら、逆流性食道炎について教えてあげるといいかもしれませんね。

逆流性食道炎ってどんな病気?

逆流性食道炎は、胃の中の非常に強い酸を含む胃液が逆流し、食道まで繰り上がって食道の粘膜を荒らし、炎症を起こすことで、びらん(粘膜がただれている状態)や潰瘍(粘膜の一部がなくなった状態)を生じる病気です。このため胸やけや、みぞおち付近の激しい痛みなど、さまざまな症状が生じます。胃液の逆流があり、胸やけなどの症状があっても、びらんや潰瘍がないものは非びらん性胃食道逆流症と呼ばれます。

なぜ起こる?

逆流性食道炎の原因となる胃液の逆流は、以下の要因によって食道と胃をつなぐ部分にある下部食道括約筋(※以下、LESといいます。)等の、食道を逆流から守る仕組みが弱まったり、胃酸が増えすぎることで起こります。

【食事】
油っこいもの、タンパク質の多い食事は消化に時間がかかり胃に長くとどまるため、LESが緩み胃液の逆流が起こりやすくなります。また、通常の食事に比べて胃をより刺激し、胃酸を増やすことによっても胃液の逆流を起こしやすくします。他にも、甘いものや香辛料・アルコール・コーヒー・タバコなどの刺激物も胃酸の分泌が活発になり胃液の逆流を起こしやすくします。

【加齢】
年をとると、LESの働きが悪くなったり、食道や胃のぜん動運動が悪くなり、逆流した胃液を胃に戻すことができなくなります。

【姿勢】
背中や腰が曲がってずっと前かがみの姿勢でいると、お腹が圧迫され胃の中の圧が高まり胃液が逆流しやすくなります。

【肥満】
肥満の人は、お腹の脂肪が胃を圧迫し、胃の中の圧が高まり胃液が逆流しやすくなります。

普段の生活で気をつけることは?

【食生活を改善しましょう】
食べ過ぎたり、急いで食べたりすると胃の中の圧力が高まり消化も遅くなります。これは、胃液逆流の原因となるのでやめましょう。また、先に述べたように、脂っこいものや、タンパク質の多いものなど、胃液の逆流を起こしやすくする食事をとりすぎないようにすることも大切です。他にも、寝酒や食事を取ったあと、すぐに横になるのは食道が胃液で浸かった状態を続けることになるので、少なくとも2時間以上は体を起こしておくようにしましょう。

【頭・上半身を高くして寝ましょう】
逆流性食道炎を起こしている方の多くが、LESの緩んだ状態にあります。
LESが緩んだ状態が続くと、横になることでも胃液の食道への逆流が起こりやすくなります。そのため、就寝時には背中に毛布を一枚加えるなどして頭や上半身の位置を高くし、胃液の食道への逆流を起こりにくくしましょう。

【お腹を締めつける服装は緩めにし、姿勢をよくしましょう】
ベルト・コルセット・ガードル・着物の帯など、お腹を締めつけるものは胃も圧迫します。
また、姿勢が悪くなり前かがみになることも胃の圧迫につながります。お腹をあまり締めつけず、背筋を伸ばして姿勢をよくすることを習慣づけましょう。

どうやって治療するの?

逆流性食道炎について 逆流性食道炎の治療の中心は、生活習慣の改善と薬の服用です。多くの方は、これらの治療で食道の炎症や症状は良くなります。
しかし、これらの治療だけでは完治が難しい場合には、手術や内視鏡を使った治療が必要になります。
逆流性食道炎の治療でまず大切なのは、食事・姿勢・服装など、逆流性食道炎を起こす生活習慣を変えていくことです。ただし、生活習慣の改善だけでは症状を完全になくすのは難しいため、多くの患者さんは生活習慣の改善とあわせて薬による治療を行います。薬による治療を始めると、多くの方は速やかに症状がなくなります。しかし、症状がなくなっても、食道の炎症・びらん・潰瘍はすぐに治るわけではありませんので、しばらくは薬を飲み続ける必要があります。また、現在使われている薬では胃から食道への逆流を根本から治すことはできないため、治癒した後に服薬をやめると再発する方が少なくありません。そうした方は、薬を長い間飲み続ける治療(維持療法)も行われます。食道の炎症やびらん、潰瘍の程度が軽く、胸やけなどの症状もあまりないような方は、症状がある時だけ薬を服薬する治療が行われることもあります。
逆流性食道炎を長い間患った場合や、重症の場合など、薬の服用だけでは治療が難しい場合には手術による治療が行われることもあります。その内容は、緩んだ食道と胃の結合部を締め直す噴門形成術が主流です。以前は、主に開腹手術が行われていましたが、最近は内視鏡を用いた腹腔鏡下手術が主流で、体の負担も少なく、入院期間も短くなり、以前に比べるとぐっと治療がしやすくなっています。

いかがですか?逆流性食道炎についておわかりいただけたでしょうか?
夏の間に減退していた食欲も、どんどん増進していくこの季節(笑)。健康なカラダで食欲の秋を過ごしたいものですね。

次回は、高齢化社会日本において、いまや身近な問題となった【認知症】についてのお話をしていきたいと思います。
それでは今回はこの辺で。次回のティエスのタネをお楽しみに!

バックナンバーはこちら